アラサー女が下顎前突で顎切る話

顎変形症の手術・歯列矯正の経過を書いていきます。たまにマンガとか日常のことも書くかも。

ネタバレ感想:映画「屍人荘の殺人」

 

 

アマプラにて視聴。

 

【あらすじ】

神紅大学ミステリー愛好会に所属する明智中村倫也)と葉村(神木隆之介)は、学内のホームズ&ワトソンとして数々の事件を解決?することでも有名である。そこへ風変わりな女学生・剣崎(浜辺美波)が現れ、フェス研究会のロックフェス合宿への同行を願い出る。昨年の参加者で行方不明者が出ており、今年も脅迫状が出されているという曰く付きの合宿に興味を引かれた2人は参加するが……

 

【感想】

孤立した山中のコテージでの殺人という超王道パターンかと思いきや、

まさかのゾンビもの!

夏フェス会場で突然バイオハザードが発生し、合宿参加者達はコテージへ籠らざるを得なくなる。ゾンビ出てきたとき「えっ、そういうやつ!?」とビックリしました。

ただ考えてみると、クローズドサークル(孤立した環境)はミステリーの鉄板だけど、近年では「通信が途絶えた」とか「悪天候で救助が来れない」とかって、ちょっとリアリティ薄くなってる感あるよね。山でも大体ケータイの電波入るし。

なので、ゾンビパニックによって山荘に籠城する、というのは一見トンデモに見えるけど、舞台装置としては実は結構納得感あるかなとも思った。

 

そして、主人公達も変わり者の明智さん&振り回される葉村くんという、これまたティピカルなホームズ&ワトソンコンビ(※大好物)かと思いきや、明智さんは開始30分でゾンビに捕まり退場。その後は剣崎ちゃんを探偵役として事が進む。表情が無いようで有る剣崎ちゃんの不思議な魅力を浜辺美波が見事に表現してます。

 

肝心のミステリー部分は、うーん…ちょっとチープだなぁというのが正直なところ。令和の時代に針金と紐でドアロック解除するシーンを観るとは思いませんでした(そこはトリックの本筋ではないけど)。

眠らせた人間をエレベーターでゾンビのいる階に運んで、噛み殺させて死体だけまたエレベーターで戻す、というくだりも、そんなに上手くいくか??って感じだったし。

まあバイオハザード自体は犯人が引き起こしたものではないので、その状況を利用した殺人ということを考えると、あまり凝ったトリックも不自然だけど、とはいえちょっとなぁ…。

 

 

 

で、事件解決した後救助隊が来て、ゾンビにまかれて行方不明だった明智さんも無事に帰って来てめでたしめでたし…

 

 

ではなく、明智さんフツーにゾンビ化してて葉村くんに襲いかかり、それを剣崎ちゃんが返り討ちにする。何だかんだ明智さん無事なんだろうと思ってたので、この辺は結構予想外だった。

剣崎ちゃんが明智さんを殺すとき、「葉村くんは渡さない」的なセリフを言って、それに明智さんが口をパクパクさせて何やら言葉を発するシーンがあるのだが、バディを託すような言葉なのではないかと想像した。

つまりこの話は「明智さんと葉村くんの冒険譚の一部」ではなく、「葉村くんと剣崎ちゃんの冒険譚の序章」だったわけね。理解。

 

あと結局バイオハザードを起こしたのが何者なのか、とか、剣崎ちゃんはなぜ葉村くんに目をつけたのか、とか、回収されてない伏線もいくつか残ります。原作小説は剣崎ちゃん・葉村くんコンビで続編が出てるようなので、この辺は次の映画で描写されるのかもね。

 

オススメ度  65/100